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2026.07.23

大きな声

認知症の方が突然大声を出すと、周囲は「興奮している」「困った行動」と受け止めがちです。しかし、多くの場合は何らかの理由や伝えたい気持ちがあります。原因を探らずに注意や制止を繰り返すと、さらに不安や混乱が強まることもあります。この記事では、大声を出してしまう背景を理解し、安心につながる具体的な支援方法を紹介します。

01課題の本質

大声は「困らせよう」としているのではなく、不安・痛み・寂しさ・不快感・助けを求める気持ちなどのサインであることが少なくありません。また、聴力の低下によって自分の声の大きさが分かりにくくなっていたり、周囲の騒がしさに負けないよう無意識に声を張っている場合もあります。まずは「なぜ今、大声になったのか」を考える視点が大切です。

02実践のコツ

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1)まず原因を探る

手順

大声が出た直前の出来事を確認します。

空腹・排泄・痛み・眠気・暑さ寒さなど、身体的な不快がないか順番に確認しましょう。

理由

身体の不調を言葉で伝えられず、大声で表現していることがあります。

観察ポイント

表情、姿勢、顔をしかめる様子、トイレの訴え、食事や水分摂取状況を確認します。

よくある失敗

原因を確認せず「静かにしてください」と注意だけで終わらせてしまうことです。

2)安心できる声かけをする

手順

正面から目線を合わせ、穏やかな声で短く話しかけます。

「大丈夫ですよ」「一緒に確認しましょう」など安心感を伝えます。

理由

安心できる相手が近くにいると分かることで、不安が軽減しやすくなります。

観察ポイント

目線が合うか、表情が和らぐか、声量が少しずつ落ち着くかを見ます。

よくある失敗

大きな声で言い返したり、複数人で一度に話しかけたりすると混乱しやすくなります。

3)環境を整える

手順

テレビやラジオの音量を下げ、人の出入りが少ない場所へ移動します。

理由

刺激が多い環境では不安や混乱が強まり、大声につながることがあります。

観察ポイント

静かな場所へ移動した後の表情や落ち着き方を確認します。

よくある失敗

周囲が騒がしいまま対応を続け、さらに刺激を増やしてしまうことです。

4)落ち着いた後にパターンを記録する

手順

時間帯、場所、前後の出来事、対応方法を簡単に記録します。

理由

共通するきっかけが見つかれば、予防的な支援につなげられます。

観察ポイント

毎日同じ時間か、特定の場面か、特定の人との関わりで起きるかを確認します。

よくある失敗

その場限りの対応で終わり、情報共有がされず同じことを繰り返してしまうことです。

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03チェックリスト

  • 痛みや体調不良はないか
  • 空腹・排泄・水分不足はないか
  • 周囲が騒がしすぎないか
  • 安心できる声かけができたか
  • 複数人で囲んでいないか
  • 発生した状況を記録したか

04ミニQ&A

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Q. 大声を出したらすぐ注意した方がよいですか?
A. まずは安全を確保したうえで、何が原因かを確認しましょう。注意だけでは不安が強まり、かえって大声が続く場合があります。
Q. 毎日同じ時間に大声が出ます。
A. 生活リズムや疲労、空腹、環境の変化などが影響している可能性があります。同じ時間帯の出来事を記録すると、予防につながるヒントが見つかることがあります。
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大声が聞こえると、つい「静かにしてほしい」という気持ちが先に立ちます。しかし、その声の奥には本人なりの理由や伝えたい思いが隠れていることが少なくありません。今日からは「止めること」ではなく「理由を探すこと」を意識してみてください。小さな変化に気づき、安心できる関わりを積み重ねることが、本人の穏やかな時間と介護者の負担軽減の両方につながります。
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