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2026.04.02

「何回も同じこと聞かないで

認知症の方が同じことを何度も尋ねる場面は、介護の中でも特に負担を感じやすい瞬間です。しかし、その背景には「忘れている」だけでなく、不安や確認したい気持ちが隠れています。本記事では、繰り返し質問への具体的な対応方法を、現場で実践できる形でわかりやすく解説します。

01課題の本質

同じ質問を繰り返す背景には、記憶障害だけでなく「今がわからない不安」や「安心したい気持ち」があります。
短期記憶が保てないため、説明を受けてもすぐに忘れてしまい、その都度確認せずにはいられません。
また環境の変化や見通しのなさも不安を強め、繰り返し行動につながります。

02実践のコツ

1)毎回「初めて」として受け止める

手順

質問されるたびに、穏やかな声で短く答えます。

同じ内容でも表情や声のトーンを大切にします。

理由

本人にとっては毎回が「初めての質問」です。

否定されると不安や混乱が強まります。

観察ポイント

答えた後の安心した表情。

再質問までの間隔の変化。

よくある失敗

「さっき言ったでしょ」と否定すること。

これにより不安と不信感が増します。

2)視覚的に情報を残す

手順

紙やホワイトボードに答えを書いて見える場所に置きます。

大きく簡潔な文字で示します。

理由

視覚情報は記憶を補いやすく、繰り返し確認できます。

自分で見て安心できる手段になります。

観察ポイント

自分で確認しに行く様子。

質問回数の減少。

よくある失敗

文字が小さい・内容が複雑。

結果として見ても理解できません。

3)安心できる言葉を添える

手順

答えに加えて「大丈夫ですよ」と一言添えます。

穏やかな表情で伝えます。

理由

質問の裏には不安があります。

安心の言葉で気持ちが落ち着きます。

観察ポイント

声のトーンや落ち着き。

繰り返しの頻度。

よくある失敗

事実だけを機械的に伝えること。

感情への配慮が不足します。

4)気をそらす関わりを取り入れる

手順

回答後に別の話題や活動に誘導します。

好きなことや興味のある話を使います。

理由

注意が別に向くと質問行動が減ります。

不安の対象から意識を離せます。

観察ポイント

興味を示すかどうか。

会話の持続時間。

よくある失敗

無理に話題を変えること。

拒否されると逆効果になります。

04チェックリスト

  • 同じ質問でも穏やかに対応できているか
  • 視覚的な工夫を取り入れているか
  • 安心の言葉を添えているか
  • 不安の原因を考えているか
  • 無理な訂正や否定をしていないか
  • 環境が落ち着いているか

05ミニQ&A

Q. 何度も同じ質問をされて疲れてしまいます。
A. 完璧に対応しようとせず、視覚ツールなどを使って負担を減らす工夫が大切です。
Q. 無視してもいいですか?
A. 無視は不安を強めるため避けましょう。短くても反応することが安心につながります。
繰り返しの質問は、困らせる行動ではなく「安心したい」というサインです。すべてを受け止めるのは大変ですが、関わり方を少し変えるだけで負担は軽くなります。まずは「否定しない」「安心を添える」この2つから、明日一つ実践してみてください。
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