お粥は「やわらかくて安全」と思われがちですが、実は認知症の方では窒息や強いむせを起こしやすい食形態です。この記事では、お粥で窒息が起こる理由を整理し、現場や家庭ですぐ実践できる予防のコツを具体的に解説します。
01課題の本質
認知症が進行すると、「食べ物を口に入れる→まとめる→飲み込む」という一連の動き(嚥下)がスムーズに連動しにくくなります。
お粥は粒と水分が分離しやすく、口の中でまとまりにくい食形態です。そのため、飲み込むタイミングが合わないと、さらっとした水分だけが先に喉へ流れ込み、むせや窒息を引き起こします。
また、認知症による注意力低下や姿勢保持の難しさ、義歯の不具合、服薬の影響(眠気・口渇)なども重なり、リスクが高まります。
お粥は粒と水分が分離しやすく、口の中でまとまりにくい食形態です。そのため、飲み込むタイミングが合わないと、さらっとした水分だけが先に喉へ流れ込み、むせや窒息を引き起こします。
また、認知症による注意力低下や姿勢保持の難しさ、義歯の不具合、服薬の影響(眠気・口渇)なども重なり、リスクが高まります。
02実践のコツ
1)お粥の状態を必ず確認する
- 手順
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スプーンですくい、落ち方を確認します。
さらっと流れる場合は、水分が多すぎるサインです。
- 理由
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水分が多いと、嚥下反射が間に合わず気道へ入りやすくなります。
- 観察ポイント
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口に入れた後のもぐもぐが短すぎないか。
飲み込む前にむせていないか。
- よくある失敗
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「食べにくそうだから」と水やだしを足しすぎる。
結果的に窒息リスクを高めてしまいます。
2)一口量を意識的に減らす
- 手順
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スプーン半分程度を目安に提供します。
飲み込んだのを確認してから次の一口へ。
- 理由
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一度に多い量が入ると、口腔内で処理しきれません。
- 観察ポイント
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飲み込み後に喉がゴロゴロ鳴らないか。
呼吸が乱れていないか。
- よくある失敗
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介助者のペースで次々に運んでしまう。
飲み込み確認を省略しがちです。
3)姿勢を整えてから食事を始める
- 手順
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椅子に深く腰掛け、顎を軽く引いた姿勢を作ります。
クッションで体幹を支えます。
- 理由
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姿勢が崩れると、食べ物が気道に入りやすくなります。
- 観察ポイント
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途中で体が傾いていないか。
顎が上がりすぎていないか。
- よくある失敗
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ベッド上で上体だけ起こして食べさせる。
首だけ反ってしまうことがあります。
4)食事中の環境刺激を減らす
- 手順
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テレビを消し、声かけは短く一つずつ行います。
- 理由
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注意がそれると、噛む・飲み込む動作が中断されます。
- 観察ポイント
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視線が泳いでいないか。
途中で口の動きが止まっていないか。
- よくある失敗
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「早く食べて」と声を重ねてしまう。
かえって混乱を招きます。
04チェックリスト
- お粥の硬さを毎回確認
- 一口量は適切か
- 姿勢は安定しているか
- 顎が上がっていないか
- むせ・湿った声がないか
- 食事環境は落ち着いているか
05ミニQ&A
Q. 全粥より重湯の方が安全ですか?
A. 重湯は水分が多く、かえってむせやすい場合があります。状態に応じて検討が必要です。
A. 重湯は水分が多く、かえってむせやすい場合があります。状態に応じて検討が必要です。
Q. むせた時はどう対応すればいい?
A. いったん食事を止め、前かがみにして落ち着くのを待ちます。無理に続けないことが大切です。
A. いったん食事を止め、前かがみにして落ち着くのを待ちます。無理に続けないことが大切です。
お粥での窒息は、「やさしさ」のつもりの工夫が原因になることもあります。今日の食事で、まず一口量と姿勢だけでも意識してみてください。小さな調整の積み重ねが、安全と安心につながります。
