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2026.01.22

お粥

お粥は「やわらかくて安全」と思われがちですが、実は認知症の方では窒息や強いむせを起こしやすい食形態です。この記事では、お粥で窒息が起こる理由を整理し、現場や家庭ですぐ実践できる予防のコツを具体的に解説します。

01課題の本質

認知症が進行すると、「食べ物を口に入れる→まとめる→飲み込む」という一連の動き(嚥下)がスムーズに連動しにくくなります。

お粥は粒と水分が分離しやすく、口の中でまとまりにくい食形態です。そのため、飲み込むタイミングが合わないと、さらっとした水分だけが先に喉へ流れ込み、むせや窒息を引き起こします。

また、認知症による注意力低下や姿勢保持の難しさ、義歯の不具合、服薬の影響(眠気・口渇)なども重なり、リスクが高まります。

02実践のコツ

1)お粥の状態を必ず確認する

手順

スプーンですくい、落ち方を確認します。

さらっと流れる場合は、水分が多すぎるサインです。

理由

水分が多いと、嚥下反射が間に合わず気道へ入りやすくなります。

観察ポイント

口に入れた後のもぐもぐが短すぎないか。

飲み込む前にむせていないか。

よくある失敗

「食べにくそうだから」と水やだしを足しすぎる。

結果的に窒息リスクを高めてしまいます。

2)一口量を意識的に減らす

手順

スプーン半分程度を目安に提供します。

飲み込んだのを確認してから次の一口へ。

理由

一度に多い量が入ると、口腔内で処理しきれません。

観察ポイント

飲み込み後に喉がゴロゴロ鳴らないか。

呼吸が乱れていないか。

よくある失敗

介助者のペースで次々に運んでしまう。

飲み込み確認を省略しがちです。

3)姿勢を整えてから食事を始める

手順

椅子に深く腰掛け、顎を軽く引いた姿勢を作ります。

クッションで体幹を支えます。

理由

姿勢が崩れると、食べ物が気道に入りやすくなります。

観察ポイント

途中で体が傾いていないか。

顎が上がりすぎていないか。

よくある失敗

ベッド上で上体だけ起こして食べさせる。

首だけ反ってしまうことがあります。

4)食事中の環境刺激を減らす

手順

テレビを消し、声かけは短く一つずつ行います。

理由

注意がそれると、噛む・飲み込む動作が中断されます。

観察ポイント

視線が泳いでいないか。

途中で口の動きが止まっていないか。

よくある失敗

「早く食べて」と声を重ねてしまう。

かえって混乱を招きます。

04チェックリスト

  • お粥の硬さを毎回確認
  • 一口量は適切か
  • 姿勢は安定しているか
  • 顎が上がっていないか
  • むせ・湿った声がないか
  • 食事環境は落ち着いているか

05ミニQ&A

Q. 全粥より重湯の方が安全ですか?
A. 重湯は水分が多く、かえってむせやすい場合があります。状態に応じて検討が必要です。
Q. むせた時はどう対応すればいい?
A. いったん食事を止め、前かがみにして落ち着くのを待ちます。無理に続けないことが大切です。
お粥での窒息は、「やさしさ」のつもりの工夫が原因になることもあります。今日の食事で、まず一口量と姿勢だけでも意識してみてください。小さな調整の積み重ねが、安全と安心につながります。
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